T4 ファージの感染過程を見てみましょう。
ファージは自分で泳ぐことはできませんが、宿主を見つけると
その長いロングテイルファイバーで宿主に結合します。
次に基盤の部分が宿主の細胞膜に接触して..............
基盤の構造が変化し、内部に格納されていたショートテイルファイバーが
飛び出してきます。ショートテイルファイバーは宿主の細胞膜にがっちり
結合します。
ショートテイルファイバーによるドッキングが終わると、基盤の構造変化が
引き金になって、尻尾(胴体?)の部分が基盤の側から構造変化していきます。
すると尻尾(胴体?)の外側が収縮して内側の筒が下に飛び出します。
飛び出した筒は宿主の細胞膜に針のように突き刺さり、その筒の中を
頭に格納されていたDNAが通っていきます。このようにしてファージは
DNAを宿主の中に注入することができるのです。
「ファージはDNAの注射器としてのナノマシンである」という意味が分かってもらえま したか?